導入事例 / 医療
手術材料管理
手術材料の使用実績を自動記録することで、職員の作業負担を軽減。保険請求漏れも防止します。
経営へ与える影響の大きさから手術材料を正確に管理することを重視する医療機関が増えています。しかしながら、それらの情報を全て把握するには膨大な工数を要し、人件費高騰も相まって実現することが難しいのが現状です。そこで、済生会滋賀県病院様では手術材料にICタグを貼付し、ダストボックス型の「レコファインダー」と院内システムの連携を行うことで、器材庫の在庫管理、手術室での使用実績登録から保険請求に至るまでをシームレスに連携しました。その結果、職員の作業負担の軽減につながっています。
済生会滋賀県病院では、手術室10室で年間5,446件(2019年度実績)の手術を実施しております。近年、年々増加している手術件数に対応できるよう手術部や看護部、事務部で協同し手術室の全体最適に繋がる業務改善の取組みを行ってきましたが、タスクシフティングやタスクシェアリング等による業務改善に加え、RFIDを活用した管理や工数の軽減が更なる最適化に繋がるのではないかと考えました。そこで検討したのが、ダストボックスにセンサーを取り付けることで、「捨てる」動作はそのままに、自動で記録を行うことのできる「レコファインダー」です。
ただ「レコファインダー」はセンサーであるため、既存のSPD運用に落とし込むだけでは最大限の効果を発揮できないと思い、SPDシステムや電子カルテシステムと連携し、医療材料のマスタ情報一元化を目指しました。
その結果、工数の軽減・削減効果だけで3年11カ月時点で損益分岐を迎えることが分かりました。そこに、これまで把握しきれなかった使用材料の請求漏れの是正効果を加えますと、「レコファインダー」の貢献度は非常に大きいと考えております。
これからの話となりますが、取り貯めたデータを分析することで、診療科の傾向や最適材料の把握に繋げることができると期待しております。